たきりょうこ
マジンガーZ
大“Z”叫応援上映会
うめ・小沢高広先生
たきりょうこ
2018.01.26
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はじめまして。『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』の脚本担当うめ・小沢高広先生のアシスタント、たきりょうこです。
私は今までマジンガーZに触れる機会がまったくなかったので、今回の劇場版を観る前にはじめてTVアニメ版1話を観て、感想を描いたところ
画像イラスト/たきりょうこ
なんと大“Z”叫応援上映会に呼んでいただきました。初心者にやさしいマジンガーZ業界。
●応援上映のプロみたいな人がいる
私は応援上映もはじめてだったんですが、いざ「声を出していい」って言われると、タイミングとか、かける言葉とか、結構むずかしいです。勇気もいる。
そこで上映前の舞台挨拶で、応援するポイントやかけ声を声優さん達がガイドしつつ、練習させてくれるんですが
画像イラスト/たきりょうこ
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みなさん切り替えはやいです。光子力ライトのプロ。
ライトは種類によって6色〜12色の切り替えが可能で、素早い切り替えは声優さんもむずかしそうでした。
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つまり観客側の訓練具合がすごい。声援も登壇者の発言にかぶらないタイミングで、はっきり聞き取れる大きい声がかかります。慣れてる方はチケットを取るのもうまいのか、だいたい映画上映で人気の真ん中後ろよりから聞こえてくるので歌舞伎の大向うみたいでした。マジンガーZストライクの世代は50歳前後で、応援上映自体はここ数年の文化ですから、慣れてない人だっていそうなのに…と見まわしてみると
画像イラスト/たきりょうこ
ライトの練習してる人とか、何もせずニコニコ観てるだけの人もいました。観客全員プロ集団じゃなくてよかった…初心者でも大丈夫。
上映中の声かけで初心者に優しいポイントは、技が決まった後の爆発シーンです。
画像イラスト/たきりょうこ
この映画ではグレートマジンガーとマジンガーZそれぞれに必殺技祭りみたいなシーンがありますが、矢継ぎ早に技が繰り出されるので、練習なしに技名を叫ぶのはかなりむずかしいです。でも技が決まった後の爆発ならタイミングがとりやすいし、掛け声が「ひゅー!」ならみんなのタイミングがずれても「ひゅーひゅー!」になるだけで問題ありません。これからはじめて応援上映に参加される方、このタイミングおすすめです。
●周りの人の感動が共有化される
こんなに応援上映に向いてる映画もそうないんじゃないかと思うくらい叫びどころの多い映画ですけど、いちばんの盛り上がりはやっぱりオープニング大合唱でした。
画像イラスト/たきりょうこ
この応援上映の前、普通に一人で観た時は「映画なのにTVアニメみたいなオープニングがあるの面白いなー」くらいの受け取り方だったんですけど、大合唱を聞きながら観ると
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周りの人達の嬉しそうな雰囲気にあてられて「ここでTVアニメを観てた当時の事がいっぱい思い出されるんだろうな」と架空の体験に思いを馳せてしまいました。私にそんな思い出ないのに!
他人の感動に引っ張られます。応援上映はあんまり物語には集中できませんけど、こっちのほうが大きくなる感動もあるのは意外で楽しい体験でした。
「周りの人の反応をうかがえる」という点では、今回は応援したいキャラクターごとにライトの色が決められていたので人気キャラ・不人気キャラも可視化されました。
登場シーンで担当カラーがぜんぜん振ってもらえない、圧倒的不人気はなんとDr.ヘル。すっごい人気ありそうなのに!ここも意外です。
対する相手が主人公の甲児だから押し負けるのは予想してましたけど、応援ライトほぼゼロでした。もしかしてDr.ヘルは応援されるとかえって怒るキャラなんでしょうか…