『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』

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マジンガーZ初心者から観た『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』

たきりょうこ

マジンガーZ

うめ・小沢高広先生

たきりょうこ

2018.02.02

こんにちは。『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』の脚本担当うめ・小沢高広先生のアシスタント、たきりょうこです。

前回の応援上映レポートでお伝えした通り、私はマジンガーZの内容をまったく知らなかったマジンガーZ初心者です。

TV版からのマジンガーZファンの方は誰よりもこの作品を楽しめると思うので、今回は私のような「これからマジンガーZを観てみたい」という方に向けて、初心者目線で劇場版の面白かったところをいくつかご紹介します。

●劇場版を観る前の準備は必要か

劇場版はTV版の10年後を描いているとの前情報から、私は劇場版を観る前にTV版のマジンガーZの1話・2話、グレートマジンガーの1話を観ました。

前知識なしでも誰がどんな立場で何の目的で動いてるのかは全部わかる作りになってますけど、TV版マジンガーZの1話だけは観ておくといいかな、という印象です。

テスト前にヤマを張るならここです。とにかく大事な要素がつまってます。劇場版の後に観ても、ちょっとした答え合わせみたいで楽しいかもしれません。

画像イラスト/たきりょうこ

●機械獣のエンタメ感が楽しい

この映画は派手な戦闘シーンがたくさん出てきます。ここがいちばんわかりやすい魅力です。マジンガーZの必殺技もたくさんありますけど、それ以上に敵の機械獣が出てきます。

この手の敵って、だいたい1体ずつ来るのがセオリーな気がしますけど、大群で来ると

画像イラスト/たきりょうこ

フォトジェニック!色も形もすごい賑やか。テーマパークのアトラクションのようです。機械獣を作った古代ミケーネ人にとって、戦争はもうエンタメだったんじゃないか、という気がしてきます。

ミケーネは自然災害に負けて滅んだそうですけど、科学力では圧倒的な世界の王者だったはずで、そもそも戦うための兵器は大量には必要なさそう。なんか普通の土木作業みたいなのもしてたし・・・

画像イラスト/たきりょうこ

片手でもマジンガーZをぶん投げられるくらいの力を持ってるのに、そーっと両手で運んでるのえらい。

●古いものと新しいものが混在した世界

TV版マジンガーZが放送されたのは1972年。今回の劇場版はその10年後、ということは1980年代。光子力という新しいエネルギーが発見されて、古代ミケーネの技術が発掘されて、大きな戦争があった状態からの10年。SFとして見ると特殊な設定で面白いです。

TV版の時代設定は当時の「現代」とは名言されていないそうなので、作中の正確な年代はわかりません。でも劇場版では、スマホやタブレットを使ってる人がいる一方で、ジュンのアパートとかボスのラーメン屋とか、古い形のものと新しい形のものが混在するよう描かれてます。

作中さやかさんが20代後半としては勇気がいるすごいミニスカートを披露してくれますけど、現実の1980年代もボディコンのすごいミニスカートは流行ってたので、普通なのかもしれない。

画像イラスト/たきりょうこ

髪型もワンレンっぽいし…こんなシーンはないですけど。

この新旧入り混じった感じは、ストーリーや演出でも感じます。TV版の「理屈よりノリを重視する軽さ」も入れて、最近のロボットアニメにある「現実っぽさ」も入れて。

その間を取り持つように、Dr.ヘルが甲児と対面した時、昔と現在の甲児を比較します。10年で多くのものが変わったけど、ちゃんとこの世界の過去にはTV版の甲児が居た、地続きの世界だって気にさせてくれて好きなセリフです。

この映画はTV版からのファンと、劇場版から入る人とで観客も新旧ごちゃまぜになります。ゆるやかな変化じゃなく、急激な変化で混ざり切らないものに、自分も観客として巻き込まれるのはちょっと面白い体験です。


ところでDr.ヘルって顔色が紫で耳とがってますけど、どこの国の人なんでしょうか…TV版2話で普通に働いてたので、一応人間だと思ってるんですけど。

画像イラスト/たきりょうこ